2017年10月25日「ドッグビューティーパーラーコンペティション2017」の東日本予選会に行ってきました。
ドッグビューティーパーラーコンペティション2017とは、ペットサロンで働くプロトリマーを対象に行われ、それぞれのカットテーマに沿った個性あふれるカットを発表してもらいその技術を競うカットショーです。予選会を勝ち抜いた上位5名が、12月17日東京ビッグサイトで行われるFCIインターナショナルドッグショー内での本選に出場となります。
東日本および西日本で予選会が行われましたが、この日はSJDドッググルーミングスクール大宮校で開かれた東日本予選会にお邪魔しました。
予選会の前には本大会を主催する、東京都ケネル事業共同組合の鈴木雅実 組合長から大会の挨拶が行われました。
「全国のサロンで働かれているトリマーさんの中から、隠れた逸材を発掘したいという主旨からこのコンテストが開催される運びとなりました。まだ始まったばかりですが、ジャパンケンネルクラブの元、大きなコンテストにして行きたいです。」と仰られました。
参加資格は「JKC会員」で「30日以上カットしていないJKC公認犬種」を使用する事だそうです。
審査員は金子幸一さん、深町政彦さんの2人が務められました。
「ビフォーアフター」「技術力」「オリジナリティ」「道具の使い方」「犬の扱い方」の5つが審査項目です。
東日本予選会ではプロのトリマー15名が出場、個々にカットテーマを設け制限時間60分以内にテーマに合うようにカットして行きます。
カット前には審査員によるプレジャッジが行われます。
予選会が始まりました。この大会ではプードルやシュナウザーだけではなく、シーズーやマルチーズもモデル犬として出場。
カラーリングは禁止ですが、リボンなどの装飾品は使用可能だそうです。
スタンダードのトリミング競技会とは違い、オリジナリティが特に重要になりそうですね。
画像の男性のカットテーマは「コンプレックスなんて気にしない!愛されゆるふわSTYLE★」でした。短い制限時間の中でテーマに沿ってカット出来たのでしょうか?
本選出場者(上位5名)は、会場である東京ビッグサイトまでの交通費を主催者が
負担してくれるそうです。
金子先生は、このようなサロンカットの審査はあまり経験がないそうですが、色々な角度からチェックされていました。
画像を見ただけでこっちも緊張しますね。
深町先生、審査項目を一つ一つ入念に確認されていました。
出場者の実力が均衡した今回の東日本予選会、接戦となり審査には時間がかかったようですが、以下の5名が見事に選ばれました。
左2人目から
・鈴木智明さん(Soup spoon)
・吉野晃司さん(SHIBUYAフレンズ動物病院)
・平石祐基さん(フレンズドッグクラブ)
・中川亜希子さん(千葉県市川市)
・辻愛弓さん(DOG SALON A-ROOM)
※西日本予選会の結果はリンクからどうぞ。
競技後に審査員のお二人からお話がありました。
金子幸一先生
色んな犬種、色んなカットがありますが、どういう形にしても基礎の部分が出来ているかが大事になってきます。コームがいい加減だったり、ハサミが安定しなかったりすると形を作る以前の話になってしまうので、そういう基礎の部分をビフォーアフターや独創性などと含めて審査させて頂きました。これからも頑張って下さい。
深町政彦先生
飼い主さんがワンちゃんをサロンに迎えに行った時、まず顔を見ます。可愛くカットされているかが大事です。またトリミングを終えたワンちゃんが家に帰った時、嬉しくて飼い主さんにお腹を見せます。その時にお腹の毛がキレイにカットされている事も重要です。注意してもらいたいのは、前肢を無理な角度で上げバリカンを使っているとワンちゃんが何かに驚いた時に、肩関節を痛めてしまいますので無理な角度で上げないように扱ってください。安全により確実にスピードを持って仕上げられるトリマーさんを目指して下さい。
今回初めて行われた、「ドッグビューティーパーラーコンペティション2017」予選会ですが本選を含め、今後どのように発展していくのか楽しみですね。
2017年12月17日に東京ビッグサイトで行われる本選の取材も予定しておりますのでご期待ください。