テリアを中心としたペットおよびショーグルーミング、ドッグショー、ドッグサロン経営、最近ではセミナーの講師としても大活躍されている浅野順平さんの「プラッキング技術」を学べるというプライベートスクールを取材するため、東京都中央区月島にある「テリアージュ月島店」を訪問しました。
このスクールは、「オーナー(飼い主)向け」と「プロトリマー向け」に分かれているそうでが、今回取材した日はどちらの生徒さんも参加可能な日でした。
生徒の割合は意外にも一般の飼い主さんの方が多いそうです。「自分の愛犬を手入れしたい!」という需要はあると思いますが、犬種がテリアとなると、なかなか専門的に教えてくれる場所や技術者が少ないのが現状です。そんな悩みを解決してくれるのがこのスクールというわけです。
趣味でドッグショーに参加しているのでショードッグの管理をしたいという方、テリアのブリーダーでさらに知識を深めたい方、トリマーとしてプラッキング技術を身に付けたい方など・・色々な方々がこのスクールで学んでいます。
このスクールの特徴はなんと言っても講師にあると思います。
テリアを熟知されている浅野さんが教えてくれる・・というだけでも、貴重な経験ができると想像できますが、そんな浅野さんと同じく「アメリカのプロハンドラーBergit Kabel女史」の門下生という2人の先生がいて、その方々がまた凄い人達でした。
2人の先生の前に・・・
まずは浅野さんのプロフィールご紹介をご紹介します。
浅野順平 先生
2002年アメリカカリフォルニア州ロサンゼルスのBergit Kabel女史の犬舎に4年間トリミングの勉強の為渡米。
2004年には全米第一位のスコッチテリアのグルーミングをトップアシスタントとし活躍し、2007年ウェストミンスターにおいてシュナウザーがBest Of Breedを獲得、同年アジアインターナショナルドッグショーにてシュナウザーがオーバースペシャルにてBest Of Breed
2009年グレートウエスタンテリアスペシャリティーにてケリーブルーテリアにてBest Of Winners & Aword Of Meritを獲得
2010年東京ブロックトリマー競技会 最優秀技術賞 獲得
2011年グレートウエスタンテリアスペシャリティーにてスコッチテリアでBest Of Breed & 2Aword Of Meritを獲得
帰国後はトップハンドラーのドッグショーの手伝いをしながら
2007年千葉県浦安市にトリミングサロンTeRRIeRgeをオープン
テリアを中心とし、ペットグルーミングはもちろんの事、ショーグルーミングも手がけるサロンを経営
黒須千里 先生
アメリカのプロハンドラーBergit Coady Kabel女史とGabriel Rangel氏の下で7年間テリアのグルーミング、ハンドリング等ビジネスに精通する知識を学びトップアシスタントとしてエアデール、ワイヤーフォックス、レイクランド、ウエルッシュ、スコッチ、ウェスティー等のテリア種、ジャイアンシュナウザーなども手掛ける。
帰国後はテリア専門犬舎C,K Terraをオープンする。
2006、2009、2010、2011、2012、2013年にオス、メスともに日本NO.1エアデールに輝き、ぺディグリーアワード、シュープリームドッグも受賞。
昨年もエアデール、ケアーンテリアでペディグリーアワード受賞
田村美紀 先生(手前)
ブリーダーハンドラーである両親の下に生まれ、幼少の頃より犬に囲まれて育つ。小学生の頃からハンドリングを始め、数々の賞を受賞。
2006年に渡米、Bergit Kabel女史に師事。テリアのトリミングを基礎から学び、トップアシスタントとしてサポートする。
2009年より、オールブリードハンドラー Jody Paquette女史に師事。トップアシスタントとしてテリア、スポーティング、ワーキング、トイ犬種を中心に手掛ける。
2010年帰国後、ノーフォークテリア、Eスプリンガー、Gピレニーズ、ワイマラナー、プチバセでペティグリーアワードを受賞し、ハンドラー教士も獲得
オールブリードハンドラーとして活動する。
経歴だけみても、皆さん凄いとしか言いようがありません。
このスクールは少人数制のプライベートスクールなので、前述した3人の先生に対して、生徒数は平均して5~6人という贅沢すぎる体制になっています。そのため細かく丁寧な指導を受けられるので技術の習得も早いのだとか。
飼い主向けとなると簡単な内容の授業かと思われるかもしれませんが、先生が話している内容や技術はもはやプロ向けといっても過言ではありません。コートワークやローリング、骨格からナイフの使い方までかなり専門的です。「レベル高いな~」という印象です。もちろん、プラッキング初心者にはレベルに合わせた指導を行ってくれます。
かといって、スクールの雰囲気は堅苦しい事はなく、お菓子を配っている人がいたり、自由に愛犬を散歩に連れ出したり、笑いの耐えない和気あいあいとした感じです。
飼い主さんに色々話を聞いてみたところ
・2年前は何もできなかったのに、今では仕上げまでできるようになった。
・プラッキングの奥の深さにハマってしまった。
・暇さえあれば自然と毛をイジっている。
とくに皆さんが口をそろえておっしゃっていたのが「テリアは手をかければかけただけ綺麗に仕上がる」という言葉。 プ、プロっぽい(汗)
このスクールは、浅野さんが多くの飼い主やトリマーに、「プラッキングにもっと興味を持ってもらいたい」という希望があって実現したスクールなのだそうです。そのため濃厚な授業の割には料金も良心的です。スクールの詳細はテリアージュのHPに掲載されているので興味がある方は問い合わせてみてください。
今年の8月には、3人の先生方の師匠でもあるBergit Kabel女史のテリア三昧セミナーがあるそうです。本物のプラッキング技術を見たい方、少しだけ席に空きがあるそうなので参加されてみてはいかがでしょうか。