普段はあまり見ることができない「学校が主催しているセミナー」ですが、今回はSJDドッググルーミングスクール渋谷校で、在学生や卒業生を対象として行われた「犬種学」というセミナーを取材することができたのでレポートします。
※2014/05/23のイベントです。
このセミナー、記念すべき第一回目と聞いていたのでどんな先生がいらっしゃるのかと思っていたのですが、なんと世界で活躍されているビションフリーゼの巨匠 飯田慎司先生です!いきなりレベル高いです!
飯田先生のHPからプロフィールを一部抜粋
JKC公認トリマー教士・JKC公認ハンドラー教士。1986年に英国に留学し帰国後、トリミングスクールで教えながら各ドッグショーで上位入賞をしている。ここ最近ではビションフリーゼでの活躍が目覚しく5年連続日本一に輝いている。Mrsジュディー・アベレス女史、Mrアーネスト・シャープ氏を師と仰ぎ毎年、渡英して親睦を深めている。また、神戸のお店とショー・学校の講師と現在活躍中である。
まずはベイジングやドライングの話から。この日のモデル犬はドライング後の状態からスタートでしたので実際にそれらの作業は行いませんでしたが、さすがビションのプロフェッショナル・・色々と裏ワザ的なお話満載でした。
一言でまとめると、「油分が残っていると毛が伸びないからキッチリ洗え」ってことですかね。当たり前と思われるかもしれませんが、ビションの毛量をスピーディかつ確実にドライングするうえではもっとも大事な考え方だそうです。
次に足周りの話。足先の作り方1つで足全体、ひいてはボディ全体の形が決まるとあって、とても丁寧に説明されていました。
寛骨、アンギュレーションのカット。尻・胸はギリギリカットして体長を確定させます。
体長と体高の比率では、アメリカとヨーロッパではスタンダードが異なるため「右はアメリカ、左はヨーロッパと半々で作ろうか」となったのですが、2パターンのスタンダードをササッと作れる先生凄いです!
アメリカとヨーロッパでは足の長さが異なることを考慮し、アンダーラインやスタイフルの角度について両パターンに応じた説明がありました。
顔・耳のカット。背が高い子はアゴ下を残すとバランスが良いそうです。耳は顔の輪郭の一部としてカットしていきます。こちらも左右非対称で
きっちり毛を立たせてネックラインを作っていきます。
テイルの付け根の処理についても色々な考え方があるようで、剃ったり剃らなかったり、国やジャッジによって使い分けるそうです。
ヨーロッパスタイル
アメリカスタイル
アメリカの方は足を長く見せるために、ヨーロッパのカットに比べてネックラインの延長線上にスタイフルを持ってきて、アンダーラインも若干鋭く作られています。
世界一流の技術を間近で見られるなんて・・ありがたいセミナーです。ちなみに次回はベドリントンテリアを予定しているとか。在校生はもちろんですが、卒業生の方はぜひ♪