人事異動には既存店舗間でのシャッフルや新店ＯＰＥＮによってベテラン異動など様々なパターンがある。

複数店舗を経営する会社にとって、自社の理念を出店地域に根付かせ繁盛することが願いであるのは言うまでもない。

しかし、その願いを成就させるには「人」というもっとも重要な「財」に頼らねばならない。

人という財を動かす人事異動とは、こだわり飲食店のスープの味伝承と似ている。

つまりこうだ、、、

スープをずっと煮詰めたままでは水分が蒸発してどんどん濃くなる。
店で言うならベテランスタッフばかりが変わらず働いており、新たなスタッフの補充がないお店のよう、、、濃いいっ?(≧◇≦)
そうならないようスープの味を継承していくには新たな水分や出汁となる食材の補充が必要になるはず。

逆に好評だったスープをどんどん配り、補充を急ぐがあまり味が落ちていくことに気が付かないケースも多い、、、まずっ！(>_<)
店で言うなら急ピッチで進めざるを得ない店舗展開に合わせたベテランの異動である。
この場合スープの味の主となる具材、つまり芯となり人財を育成しているベテランスタッフの無計画な異動は慎むことだ。

デベロッパーの都合もあり、なかなか人事は思い通りにはいかぬもの。しかしチャンスを逃さないためにも日頃からスープを配れる余裕ある人事戦略として、人財への先行投資が重要だと感じる。

最近のペット業界は特に人不足になっている。「誰かいない？経験者がいいんだけど、、、」とよく相談を持ち掛けられるがなかなか紹介できないのが現状である。
辞めるスタッフが他の店や同じ業界にいるならまだいいのだが、完全にこの業界から去っていくこと人が多いように感じる。だから足りなくなれば中途採用で補充すればよいという考えでは補えないのだ。まして運よく中途採用が入ったとしても、それは別の味がしみ込んだ具材の投入であり、こだわりのスープ味が変わるかもしれない怖さもある。それならばまだ味の付いてない新卒者の方がずっと味付けしやすいとも考えられる。

飲食店のスープのように人事にも適度な出し入れをすることによるこだわりの味の継承をする、、、つまり人財の「入口」から「出口」までのキャリアパスを真剣に考えてあげる人事戦略こそが出店チャンスを逃さず、そして地域密着繁盛店への成功の秘訣ではないだろうか？