噛み癖料金って扱いに慣れていないからワンちゃんが怒るっていうのもあるし、プロとしてそこで利益をだしていいのでしょうか?
こんなメッセージがあったので、僕の考えを書こうと思います。
あっメッセージくださってありがとうございます☆
それでですね、
もちろん扱い方によってワンちゃんの対応って変わりますから、扱いに慣れていない新卒の子と経験者ではまったく違ってきます。
中には酷い扱いをするトリミングサロンやトリマーもいますから、ワンちゃんも色んな経験やトラウマをもっていますよね。
人の心臓と同じくらい大事な前足を触られるのを嫌ってひっこめようとするのも自己防衛の表れですし。
でもどんなに扱いに慣れていてもやっぱり怒ってしまう子がいるのも事実ですし、
うちに来ている子の中に、「他のサロンで全部断られてしまって、どうかお願いします」と来たお客様もいます。
もう手につけられないほど怒って、触る子もできないくらいでしたけど、
そんな子でも、今は普通にカットをさせてくれます。
その環境や人が安心できるとワンちゃんが認識すれば、自己防衛で噛みつくということはしなくなります。
でもその慣れるまでが、噛まれて血を流しても耐えて大丈夫だよって関係を作っていくのが僕達のプロとしての仕事ですよね。
僕達は、お客様が困って頼ってきたら、やっぱりその気持ちになんとか応えてあげたい!って皆思ってやっていますから、
どんなに噛み癖があっても、途中で中断してお客様の期待に応えられなくても帰そうとするスタッフが僕のお店にはいないので、
施術中に噛み癖があると担当トリマーが判断したら、お客様にまずは、噛み癖料金がかかる上で続けるか、他のサロンに行くのかの判断をしてもらいます。
その上で頼まれれば、安心できる場所だよって思ってもらえるように一生懸命関係構築をしていきます。
ただ、「噛み癖料金」はお店の「売上」にはしないです。
指名料などの歩合給と同じように、全額担当トリマーの給料にしています。
当たり前ですよね!
担当トリマーが痛い思いをしてもお客様の喜ぶ顔がみたいって一生懸命やったのですから、お店側がそれを利益としてとるなんて間違ってますし、本人だってモチベーションが上がらないですよね。
やったらやった分だけ給料として還元される環境がなければ人はやる気が起きないですしね。
だから、僕のサロンでは、前回書いたように、噛み癖料金は担当トリマーの裁量で金額を決めるようにしています。
あと、自分のお店で扱っている商品を「社員割」で安く買えるってサロンありますよね?
うちは、スタッフが何か商品をほしいなら、卸価格だけで買えるようにしています。
これも当たり前のことですよね。
自分のところで働いている仲間なのに、
そこから小さな利益を稼ごうとするのって経営者としてどうかなって思います。
経営者と従業員に亀裂が入ってくるのはこういうところからではないでしょうか。
商品を卸価格で仕入れられるのが業者の特権なんだから、従業員だってその特権を使えて当たり前だと僕は思いますし、
何か気になる商品があれば卸契約して、最低ロット分お店の在庫として仕入れれば良いよってスタッフ皆に言っています。
経営者によっては、従業員は使うものだ!って思っている人もいると思いますが、
そこで働いている従業員が、お店の特権を使えるって体制を作ったほうが、皆自分のお店だ!って思って働いてくれて、本当の意味で良いお店になるんじゃないかなって思います。
人って雇われてるとか、使われてるって思うとやる気も出ないですし、
いつのまにか、給料をもらうためにダルイけど出勤時間通りにとりあえず出勤して、ダルいけど定時までいればいいやって考えになってきて、最低限の仕事をこなすことしかしなくなっていきますよね。
雇われてきたけど、経営者と同じように特権が使えるし、自分が頑張った分だけお客様にも評価されて、給料もよくなって私生活も充実してくる。
そう思える環境では、皆自発的に行動するし、はじめて経営者のお店への思いや考えが、従業員と共有できると思います。
僕がこういう考えになってから、今のところ誰一人として辞めて行ったスタッフはいないですし、お客様の反応もどんどんよくなって来ているので、この考えは間違ってないのかなって思います。
従業員は自分のお店の利益のために、金を払って都合よく使うもんだ!って思っていた開業当初、入ってくる従業員の平均離職率が3ヶ月だった僕が言うから間違いないと思いますよ(笑)
経営者が思っているように従業員に動いてもらうために、
金でつって、指示や命令をして動かそうとしても人は動かないものです。
そこで働く充実感や自分が成長しているやりがいを感じられる環境を作ってあげることが、経営者の仕事ですよね。
やる気になれば、指示を1から10すべて言わなくても、自分で考えてお店のために行動してくれますからね。
最後まで記事を読んでくれてありがとうございます。
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