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ブログ > 動物病院 & トリミングサロン向け 〜ハッピー経営のための応援ブログ〜 > 経営 > (14)サロン・動物病院の組織崩壊を防ぐ。「仲良しクラブ」を脱却し、強いチームを作る「軸」の定め方

「動物病院 &トリミングサロン向け ハッピー経営のための応援ブログ」

投稿日時 : 2026-02-03 12:23:59 (5 ヒット)


チームには、役割と責任の"軸"が必要です。

トリミングサロンであれば、分業制。 動物病院であれば、チーム医療。

複数のスタッフが互いに役割と責任を理解していると、チームとしてのパフォーマンスが向上します。逆に、役割と責任の"軸"がない組織は、忙しくなればなるほど、現場が疲弊してしまいます。

役割と責任の"軸"の好例として、ラグビーでよく語られる言葉があります。 "One for all, all for one"

これは、ビジネスや組織運営において、こう解釈するとチームが強くなります。 「ひとりはみんなのために、みんなは『勝利』のために

攻撃は攻撃担当。守備は守備担当。 一人ひとりが献身的にプレーし、チームとしてつないだボールを、”勝利"という目的のためにトライする。規律に基づき、それぞれが自分の役割に集中するチームが、最終的に勝利を手にします。

ここで言う勝利とは、ビジネスに置き換えれば、売上であり、利益であり、再現性のある成長です。

しかし、ペット関連事業における勝利は、数字だけでは語れません。「勝利(ゴール)」を、まず言語化する必要があります。現場で腹落ちする形にすると、こう定義できます。

勝利(ゴール)=(1)飼い主価値の最大化 ×(2)健全経営の向上

(1)飼い主価値は、日々の現場ではこのような指標で見えます。

a.安全性(安心して任せられる、怪我がない、気軽に相談できる)
b.説明の質(納得できる、不安が消せる)
c.時間の管理(時間通りに仕上がる、スムーズに返してもらえる)
d.実体験(かわいくなってうれしい、ここを選んでよかった)
e.再現性(誰が担当しても一定の品質が保たれる)
この「飼い主価値」をチームで共有できると、現場の判断基準が揃います。そして、役割と責任を決める理由が明確になります。

そのうえで、(1)を継続するためには、掛け算のもう一方である『(2)健全経営の向上』が不可欠です。

どれだけ高い技術やサービスを提供したくても、スタッフが疲弊し離職してしまえば、お店は継続できません。「健全経営」という土台があって初めて、私たちは飼い主様に価値を提供し続けることができるのです。

ここで誤解されがちなのが、先ほどの "One for all, all for one" の解釈です。

「ひとりはみんなのために、みんなは『ひとり』のために」

言葉自体は美しいのですが、職場の現場では、この解釈を一歩間違えると組織が歪みます。

私が前に頑張ったんだから、次は配慮してよ」 「それ、私の仕事じゃないので」 「なんで私ばっかり?

助け合いが「恩」や「借り」を生み始めた瞬間、エネルギーは動物や飼い主様ではなく、内部の人間関係の調整(内部摩擦)に吸われます。 結果として、サービス品質も、接遇も、採用も、定着も悪くなります。 助け合いが「感情の貸し借り」になると、現場は弱くなるのです。

だからこそ必要なのは、こういう軸です。 「役割分担」と「情緒的な平等」を混同しない。ひとりはみんなのために、みんなは『勝利(ゴール)』のために

この理解が深まれば深まるほど、役割分担の議論がスムーズになります。

例えば、トリミングサロンにおいて、グルーミング担当とカット担当は明確に分けた方がよいケースがあります。

誤解のないように書きますが、グルーミングばかりでハサミを持たせてもらえないのは、「意地悪」や「古い慣習」ではありません。これは「プロとしての品質保証」の話です。

グルーミング(土台)が完璧でないカットは、その場では綺麗に見えても、1週間もすれば崩れてしまいます。つまり、基礎がおろそかなままハサミを持つことは、「持ちの悪いサービス」をお客様に提供することと同義なのです。 基礎が徹底的に身についていないまま進むと、将来独立したとしても、「なぜかリピートがつかない」と悩み、プロとしてのキャリアに行き詰まることになります。

グルーマーが「私もそろそろカットをしたい」と思っても、先輩(師匠)の見極めをもらわなければ、まだ早いものです。腕のいいトリマーになるには、急がば回れです。

これは自動車運転免許の教習所でも同じです。 命に関わる技術だからこそ、第1段階〜第4段階に分けて反復練習します。教官の見極めをもらわなければ、ステップアップはできません。しっかりとした技能を身につける世界では、当たり前の合理性です。

そして、分業制の方が生産性の点では優れています。 仮に、腕のいいトリマーだけのチーム編成になったとしてもです。 例えば、「月・水・金はAさんがグルーミング担当、Bさんがカット担当」「火・木・土はその逆」といった形で分業制を維持する方が、各自が最初から最後まで担当する「1人1頭体制」よりも確実に生産性が上がります。

もしも現場から、「オーナー様がすべて1人のトリマーでやって欲しいと言うのよぉ」とか、「シャンプーは疲れるから、私はカットだけしていたいのぉ」といった声が上がってきたら、それを"ノイズ"として捉えられるかが重要です。

思い出してください。「ひとりはみんなのために、みんなは『勝利』のために」。 個別の事情や感情的なノイズに負けず、冷静にチームワークを維持できるかどうかが、強いチームを作る「軸」なのです。

この考え方は、動物病院の運営でも全く同じことが言えます。

「獣医師がやるべきこと」と「やらない方がいいこと」を決めた方が、チームの医療力は上がります。 例えば、清掃・補充・滅菌・在庫管理などのオペレーション業務です。これらは決して軽い仕事ではありませんが、それを専門的に担うスタッフ(看護師やケアスタッフ)に任せることで、獣医師は「診療・判断・学習」に時間を寄せることができます。

もちろん、獣医師に対して動物看護師の人数がアンバランスに少ない場合などは、ケースバイケースです。 物理的に手が足りない状況であれば、職種を超えてカバーし合う柔軟性もまた、チームワークの一つです。

しかし、「人がいないから」を言い訳に、本来獣医師が担うべき学習や思考の時間を削り続けてしまえば、いつか医療の質に限界が来ます。 「(看護師は足りているのに)本を読んでいるなら、掃除を手伝って」「勉強は家でやって」という空気が常態化しているなら、それはチームの役割設計を見直すサインです。

トリミングサロンも動物病院も、目指すところは同じです。 チームが整えるべきは、「誰が偉いか」という上下関係でも、「みんなで同じ苦労をしよう」という情緒的な平等でもありません。勝利(最良のサービス提供と健全経営)のための「最適な役割分担」です。

"One for all, all for one". 「ひとりはみんなのために、みんなは勝利のために

あなたの職場では、どうでしょう。 勝利(成果)は言語化されていますか。 役割と責任は明確ですか。 目的に向かって、適切なチームワークで戦えているでしょうか。

あなたの会社が100年続きますように・・・
そして、
トリミング業界と動物病院業界がますます繁盛しますように・・・

【まとめ】

"One for all, all for one"。「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」という解釈は、感情の貸し借りを生み、チームを内側から弱くしてしまうリスクがある。
「ひとりはみんなのために、みんなは勝利のために」という解釈であれば、勝利に向かって、適切なチームワークで戦いやすい。
チームを強くするのは、「勝利(飼い主価値×健全経営)」という目標の相互理解と、プロとしての「役割分担」の設計である。

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株式会社フクノカミ Fukunokami Consulting Inc.
〜 中小企業が100年繁盛するために 〜
オフィシャルサイト https://fmcf.co.jp


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