【JPRコラム】ペットの治療費について~前編~
1970年01月01日 パイプ名 : JP PET NEWS
つい先日、編集子の愛犬の調子が悪くなり、動物病院に近くの駆け込みました。そこで、家族から「なんで動物病院の値段ってこんなに違うの?」という質問が。。。みなさんも、ペットを動物病院で治療をしてもらうと「どうしてこんなに高いんだろう」と思うことがありませんか?それに、人に話を聞くと同じような病気の治療費の値段が動物病院によってまちまちだったりすることに疑問を感じたことはありませんか?今回はペットの治療費について、ずばり、Q&Aでお答えします。Q、ペットに健康保険はないのですか?A、ペットには人の国民健康保険に相当する、誰もが入らなければいけない法で定められた保険制度というものはないのです。そのため、治療費は飼い主さんが全額負担として支払わなければなりません。そうすると、人の病院に比べて動物病院は治療費が高いと感じてしまうのですね。最近では飼い主さんが任意で加入する保険団体がいくつかでき、そこに加入することによって保険が適応されるようになってきました。各団体によって月々の掛け金や補償額、入ることのできるペットの基準や保険適応される疾患、保険金の支払方法などは異なるため、治療費の負担が軽減する感覚は人によって異なるかもしれませんが、ペットの医療制度も少しづつ人に近づいてはきています。Q、同じ治療でも動物病院によって値段が違うみたいなのですが?A、人の場合、保険適応内の診療はどこに行っても値段は同じです。そのように法律で決められているからです。(保険点数と健康保険法)しかし、動物病院の場合、その治療費は公正取引委員会によって逆に基準を定めることが禁止されているため、どこも自由診療です。ですから、各動物病院によってたとえ同じ薬でも値段が異なる場合があります。しかし、同じ病気になって同じように治療をしているように見えても、違う薬剤を使用していたり、特殊なテクニックを駆使したり、実は同じ治療ではない可能性も大いにあることに注意が必要なのです。Q、同じ治療、例えば同じ避妊手術でも内容が違うということがあるのですか?A、避妊手術を例に取ってみても、手術前の検査の内容(聴診のみか、血液検査を行うか、血液検査項目をいくつ行うか)、麻酔方法(注射麻酔なのか、吸入麻酔なのか、どの麻酔薬を使うのか、)、手術器具(普通のメスなのか、レーザーメスを使うのか、内視鏡を使うのか)、スタッフ(獣医師一人で行うのか、数人で行うのか)、使用薬品(どの消毒薬・抗生物質を使うのか、術後の痛み止めを使うのか)などその内容は各動物病院によって全く異なり、そのためトータルの手術費も動物病院によって違ってきます。内容は動物病院ごとにそれぞれのポリシーを持って決めていることなので、一概にどの方法が良いということはなく、飼い主さんがその内容を理解し、納得してお任せすることがとても大切です。前編では、動物病院でよく聞かれる相談を中心にお答えしてみました。一部地域では、概算の診療価格の目安を作成しているようですが、基本的に「自由診療」あり、公的な医療保険がないので、治療費に関してはブラックボックスな印象が強く感じられてしまうのですね。後半では、より細かい診療費の裏事情について解説します。
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