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「動物病院 &トリミングサロン向け ハッピー経営のための応援ブログ」

投稿日時 : 2025-09-19 19:40:48 (46 ヒット)


経営資源といえば、ヒト、モノ、カネ、情報が挙げられますが、今回はカネの話、資金繰りについてです。

どんなに優秀な経営者でも、資金繰りに気をとられるようになってしまうと、なかなか冷静ではいられません。本来のコア業務に支障が出ます。運転資金に関しては、現預金がショートしてしまうと経営そのものが滞ってしまいますので、最重要課題の一つです。

あなたの会社の資金繰りは、万全でしょうか?念のための確認ですが、会社には、いくらの現預金があるでしょうか?また、どのくらいあればよいと考えていますでしょうか?

結論からいうと、少なくとも平均月商の1〜2ヶ月分は最低でも必要でしょう。敷居の高い金融機関であれば、月商の1ヶ月分の現預金が無ければ、まともに付き合ってもらえないでしょう。

そして、資金繰りの心配なんかしなくても大丈夫な、強い財務体質にするには、理想的な状況をイメージしておきたいものです。

理想を申し上げると、
(1)現預金と純資産を足して、月商の6ヶ月分あれば申し分ないです。その際、融資を受けている金融機関に定期預金などで預けている分は除いて考えます。なぜならば、金融機関はその定期預金をある意味で実質的な担保として考えており、使いたくてもなかなか現実的には使わせてもらえないことがあるからです。(グレーですが…)
(2)当座貸越の未使用枠は月商の1ヶ月分はあったらよいです。
(3)一方、長期借入金の年間返済額は、月商の1ヶ月分くらいに抑えておきたいものです。

運転資金の余力としては、(1)+(2)−(3)=6ヶ月分です。もしも利益が0円という決算を迎えても、6か月分の運転資金があれば、数年は持ち堪えられます。そして、リカバリーの施策を練る時間があるうちに、経営のイノベーションを図ることが可能になります。

このような強い資力を実現するためには、金融機関の融資を活用するのが一般的です。

こういう話になると、「いやいや、うちは完全無借金経営だから金融機関には頼らないよ」という経営者がいらっしゃいます。それはそれでよいのですが、”完全無借金経営”というのは、なかなか成長を促進しませんので、ちょっと考えものです。法人であれば、「長期借入金はあるけど、その分現預金が潤沢で、債務償還年数が限りなく0に近くて借入金を返そうと思えばいつでも返せる”実質無借金経営”」だったらどうでしょうか。経営者としてはバランス感覚がよく、レバレッジの利いた上手な経営をしていると言えるでしょう。

会社経営というのは、現預金を潤沢に持ってナンボです。現預金が枯渇すると、ビジネスチャンスが到来しても、金銭的理由でタイムリーに動けないという歯がゆいことも。そして、どんなに業績が好調でも、資金ショートしたら黒字倒産してしまいます。

現預金が潤沢にあれば、極端な話、どんなに赤字を出しても潰れることはありません。軌道修正の策を講じる猶予が手に入ります。

現預金が潤沢であれば、ビジネスチャンスが到来したら、タイムリーにそのチャンスを掴むことができます。

例えば、人員体制を適切に強化するために採用に注力することが出来ます。人手不足で悩むのは、資金繰りに根本要因があったりするものです。そう思いませんか?

例えば、必要な設備に積極的な投資をすることもできます。最新の設備があったら、もっとパフォーマンスが上がると思いませんか?

例えば、事業承継の優良物件が出てきたときに、チャンスの女神の前髪を掴むことだって出来ます。即断即決できるスピード感、イメージできますか?

このように、資金繰りという心のブレーキを外すと、目線が上がり、いつもと違った景色や、明るい未来がみえてきます。そして、経営者のやりたかったことに着手できるのです。

それらの投資効果によって収益性が高まれば、利益剰余金を積み増し、さらに財務体質を盤石なものに善循環させることができます。

したがって、現預金を潤沢に持つ財務戦略を検討することが経営者の重要な仕事でしょう。

あなたの会社の財務戦略は健全ですか?
9月は金融機関が好意的に動いてくれるタイミングです。財務戦略をバージョンアップされることをおすすめします。
※バックナンバー(5)ビジネスパートナーとしての金融機関も併せてご参照ください。

あなたの会社が100年続きますように・・・
そして、
トリミング業界と動物病院業界がますます繁盛しますように・・・

【まとめ】
・現預金は少なくとも平均月商の1〜2ヶ月分は最低でも必要
・理想的には現預金と純資産を足して月商の6ヶ月分あれば申し分ない
(融資を受けている金融機関に定期預金などで預けている分は除いて考える)
・当座貸越の未使用枠は月商の1ヶ月分あればよい
・長期借入金の年間返済額は、月商の1ヶ月分くらいに抑えておきたい
・金融機関を上手に活用すると成長が促進され、レバレッジが利く
・財務戦略が盤石でこそ、積極的な経営ができる


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株式会社フクノカミ Fukunokami Consulting Inc.
〜 中小企業が100年繁盛するために 〜
オフィシャルサイト https://fmcf.co.jp


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著者紹介
株式会社フクノカミ
代表取締役 金子男也

経営コンサルタント
1967年生まれ。静岡県出身。関西在住。

世界で初めて株式上場した国内最大級のコンサルティング会社にて、 動物病院やトリミングサロンなどのペット関連事業に専門特化して 20年以上勤務し、円満退社。 その後、株式会社フクノカミを創業。 動物病院やトリミングサロンなどの中小企業が 100年繁盛する仕組みづくりのサポートを展開中。 マーケティング、マネジメントから事業承継まで、 一気通貫で中小企業の経営課題に対応。

公式HP :https://fmcf.co.jp/

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