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第15回「ハッピー*トリマートリミング・セミナー」レポート

カテゴリ : 
トリミング
執筆 : 
staff 2017/11/17 10:10 閲覧 (15673)

2017年11月1日、東京都高田馬場にあるアリミノビルで開催された第15回「ハッピートリマートリミング・セミナー」(主催:株式会社緑書房)を取材してきましたのでレポートします。

毎回、第一線で活躍されている講師を招いて開催されるハッピートリマートリミング・セミナーですが、今回の講師を務められたのは、M・シュナウザーの第一人者である「小林敏夫」先生、JKCトリマー教士で小林塾講師の「花形民子」先生、小林塾出身で人気サロンDOG AXELのオーナー「高橋邦明」先生の3名です。


1部ではM・シュナウザーのペットカットをテーマに、2部ではショートリムのカットについてセミナーが行われました。花形先生、高橋先生が壇上でカットをして、小林先生が解説するというスタイルで進められて行きます。
1部では骨格や立たせ方、重心移動などの基礎的な話から始まり、ペットカットとショートリムの違いやシュナウザーの丸ヒゲの作り方を詳しく実演、解説されました。


セミナーでは画像のような犬の毛の流れを図にしたものが使われました。よく見ると、犬の毛の流れが細かく記載されています。毛先同士がぶつかり、線上に生えている場所は「ラインコンバーチブル」と呼ばれ、主に動脈に沿って生えるそうです。
また、つむじのように毛が生えている場所を「毛渦(もうか)」と言い、刈り残しが多くなる部分なのでしっかりカットして下さいと仰ってました。昔は「葬門(そうもん)」や「浪門(ろうもん)」と呼んだそうです。


丸ひげの作り方では、頭部の形状の違いによって作り方が異なるという事で、頭部の形状が違う2匹のM・シュナウザーを使って解説が行われました。
マズルが短く、眼窩が窪んでいるM・シュナウザー(画像右)はヒゲを丸く作るのが難しいために楕円形のヒゲになるそうです。
また、ヒゲが風などで開かないようにするためには、プードルのクラウンの作り方と同じように周辺の毛で支えるように作るのがコツだそうです。


1部のセミナー終了後には、写真撮影や講師に直接質問出来る時間が設けられ壇上の周りには、多くの参加者が集っていました。


2部ではショートリムをテーマに解説が行われ、プラッキングはもちろん、遺伝学やハサミの歴史にまで幅広いお話がありました。使用されたモデル犬は、現在ハッピートリマー内で小林先生と花形先生が講師として連載している「ショー・トリミング学び直し講座~M・シュナウザーのスタンダードスタイル~」でもモデル犬を務めたM・シュナウザーです。


トリミングナイフの使い方では、毛の流れに沿って置き、刃に親指を平行にあてながら毛をはさみ、刃を倒して抜くと綺麗に抜く事が出来、コツとしては引く(抜く)瞬間にだけ力を入れるのが良いそうです。
慣れて来ると、毛を何本はさんだか感覚でわかるようになると話していました。


M・シュナウザーでは第2頸椎と第3頸椎の間にある骨の盛り上がりを生かしてカットするのがスタンダードになっているそうです。
小林先生曰く、最近ではフラットにカットしてしまっている大会もあるそうで注意して下さいとの事でした。


会場からヒゲの長さについて質問がありました。ヒゲの長さは頭頂部の「長さ」と「幅」によって決まるため、長過ぎても短過ぎてもダメ。その個体によって長さを考えて、調整する必要があるそうです。


基本とも言えるスタンダードスタイルをしっかり理解し、カットが出来るようになるとペットカットにもそのノウハウが生かされ、両方に良い影響が出そうですよね。
小林先生、花形先生、高橋先生を講師に迎え開催された、第15回「ハッピートリマーセミナー」は大盛況のうちに終了しました。


また、セミナーの最後には抽選会が行われ、見事に当選した参加者には協賛企業から豪華なプレゼントが送られました。
次回は誰が講師を務められ、どのようなテーマで行われるか今から楽しみですね!
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