【JPRコラム】夏場のトリミングサロン
2013年08月14日 パイプ名 : JP PET NEWS
前回までは、飼い主さん目線での動物病院の治療費について触れてみました。今回は、トリミングサロンについて触れてみましょう。お客様は、人間の美容室と同じ感覚で考えている方が多いです。また、法規制に関しても異なるので、動物病院と比べると料金は明朗・サービスの質も高い傾向にあります。しかし、ペット数減少・都心部を中心に店舗の過密化・トリミング料金の低下・・・・これらの要素から、「経営は非常に厳しいよ!!」。。。という店舗さんからの声をよく耳にします。現在の約1.3兆円のペット市場の中で、トリミング・美容市場は400億程(JPR概算)になります。また、離職者もいるとはいえ、トリマーの人数は年々増加傾向にあります。その中で勝ち残る店舗はどうしているのか。。。新規開業するための市場の要点は。。。これらはトップ経営者インタビューを行いますので、今後お楽しみに。すこし話を変えまして、サマーカットについてコラムです。★日本の夏は暑くて蒸れやすい★日本の夏は梅雨からだんだん暑くなります。ワンちゃん達の皮膚の上は、温度や湿度の条件が整い細菌や真菌(カビの原因)が繁殖するのに最高の環境になります。そうすると、皮膚炎や外耳炎といった皮膚トラブルが発生しやすくなります。★いつものカットとサマーカットの違いとは?★サマーカットと聞くと皆さんはどんなカットを想像しますか?代表的なのがポメラニアンの豆柴カットですね。これを見かける様になると、夏が来たなー。と思われる方も多いと思います。基本的にサマーカットと言うと、いつも(冬)のカットより短い(涼しい)カットを言います。サロンにもよりますが「サマーカットにしてください」と頼むと、3ミリ~5ミリのバリカンで短くカット(丸刈り)になることがありますので注意が必要ですね。「そこまで短くしなくていいかな」と思っている方は慎重に伝えましょう。★サマーカットの良いところは何?★何と言ってもお手入れ(ブラッシング)が簡単になります。また毛玉や毛もつれができにくくなり、シャンプー後に乾かすのも楽になります。そしてなによりもワンちゃんが涼しいという事が利点ですね。★間違ったサマーカットとは?★短くすれば涼しくなるという訳ではありません。逆に短すぎると皮膚に直接日差しが当たり余計に暑くなります。また紫外線の影響を受けやすくなり皮膚によくありません。たとえて言うなら、エジプトの人が布で体を覆っているのは暑さをしのぐ為です。ワンちゃんの皮膚を保護する為の被毛は残しておきましょう。★サマーカットで注意する事は?★まれに、毛刈り後の脱毛症と言ってサマーカット(毛刈り)後に発毛がないことがあります。原因はまだ不明ですが、毛の成長の停止や皮膚表面温度の減少に伴う皮膚の血管収縮が原因ではないかと言われています。とくにポメラニアンやシェルティーなどで多くみられますので、この事を踏まえたうえでカットの注文をしましょう。これから夏に向けてますます暑くなりますね。サマーカットをするうえでの注意事項を踏まえて、愛犬が快適で涼しい夏を迎えられるようにしてあげましょう。
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