僕が開業当初からずっと守っているここだけは譲れないものっていうのがあるんですけど、そこから話してもいいですかね。
それは、自分のお店で働いてくれる従業員も、お客様も皆幸せになってもらうってことです。
経営者と従業員、お客様は常に三角関係で結ばれています。
ここが商売の面白いところなんですが、この三つって全部誰しもが当てはまる事だと思いませんか?
お店を経営しているあなたが飲みに行ったらお客様になりますよね。
収益が経つまで副業でバイトをしたら従業員にもなるし、
自分のお店のお客様だってどこかで従業員として働いているんです。
一人一人が皆この三役の面を持っていて、その中でお金ってぐるぐる回っているんですよね。
皆が幸せになる三角関係が築ければ、その分お金が流れてくるし、誰かが不幸になれば、お金の流れが途絶えて結局経営者のあなたが苦しくなるってことです。
そうやってやってきて、今自分も幸せな生活が送れるだけの収入をいただけているのも、この考えは間違ってないのかなって思います。
今経営している方なら皆考えていることだと思うけど、そりゃあいっぱい稼いで人より良い暮らしがしたいっw
でもお客様からしたら良いサービスを安く受けられればなんか得した気分になるし、
この欲求ってまったく相反します。
三角関係の中で、誰か一人が自分だけ幸せになればいいよ!ってなると、誰かが損をし崩れてしまいます。
経営者はこの三角関係をうまく調整していかないといけないポジションです。
一つ例を出しましょうかね。
安さを売りにして成功したある大手居酒屋チェーン店で不祥事が出たのもこの三角関係が崩れたのが原因です。
他店よりも安くして利益を出すには、「人件費、サービス提供にかかる原価、家賃などの固定費」のコストどれかを企業努力によって極度に低くするしかないです。
でもここで問題なのは、そのエリアで目新しい地域最安値を売りにしたお店を開店したとしても、すぐに競合他社に真似されて値下げ競争に巻き込まれてしまいます。
また、お客様は、目新しいものにもすぐに慣れてしまい最後には飽きがきます。
そのままにしていたらお客様が減り閉店するしかなくなってしまいますから、客離れを防ぐために企業側はさらに無理なコスト削減を実施しますよね。
人件費削減、サービス提供にかかる原価の削減、ありとあらゆるものを限界までもっていきます????
当然そこで働いている従業員にはそのしわ寄せがきて、低給料で過労を強いられます。不満やミスだって多くなります。
お客様からしたってそんな接客をされたら嫌になりますよね。周囲に悪い評判を口コミします。
安いというイメージがついたお店は結局この負のスパイラルの中でもがき苦しむ時が幾度となくくるんです。
もちろん頭のいい人は、利益を出しながら破格の安さをし、皆を幸せにできるかもしれませんがね!
でもこれが美容師や僕たちトリマーのような技術職の業種には安さを売りにする方法は向かないと思うんです。
理由は簡単ですよね。
誰もがカットできるわけではないし、資格保有者の中にもカットのできない子だっていっぱいいます。
誰もができる仕事ではないってことは、求人広告をだしても対象者が極端に減ってしまうってこと。
皆が幸せになってもらうには経営者としては、価格を高く設定するという道を選ぶべきだと思います。
高ければその分お客様が減ってしまうのでは?と思う方も多いと思いますが、
高い価格に見合った良いサービスを必死で考えて提供していれば、高くてもファンになってくれるお客様はたくさんいますし、利益が高い分従業員に還元すれば従業員だって幸せになります。
3Kだとか、稼げない割に過労だとか言われているトリミング業界も、もっと未来の若者たちが夢憧れる職業に変えて行くためには、今この業界で働いている経営者の考えを変えて行かないと何も変わっていかないと思うんですよね。
僕も僕のスタッフも別に一流の実績があるわけではないですが、地域で一番高い価格帯でやっています。
だからあなたにだって頭を振り絞って、自分のお店に来てくれるお客様と、自分のお店で働いてくれている従業員の幸せを一番に考えて経営していけば、あなたの価値を安売りしなくたって絶対に成功できます!
薄利多売のコストカットに頭を悩ませるのではなく、高い価格に見合った価値作りに頭を悩ませる経営一緒にやっていきませんか?
一人でも増えれば、もっと僕たちのトリミング業界も魅力的な業界になっていくんじゃないかな。
最後まで記事を読んでくれてありがとうございます。
- 安さを売りにするトリミングサロンは誰も幸せにならない理由 (2014-09-22)