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Live trim 2018 ~トリマーがシニア犬のためにできること~<取材レポート>

カテゴリ : 
レポート
執筆 : 
staff 2018/11/20 15:50 閲覧 (664)

2018年10月17日、トリマー向けのセミナーイベント『Live trim2018~トリマーがシニア犬のためにできること~』が開催されました。(主催:株式会社インターズー 会場:KFC Hall&Rooms)

昨年に引き続き、「テクニカルセミナー」、「獣医学セミナー」、「マネジメントセミナー」の3つのテーマを、3つの会場で同時に開催するトリマーのための「フェス型セミナー」です。
どのセミナーも各分野の第一線で活躍している講師陣10名が、「もっとスキルアップをしたい!」というトリマーさんのために講演されました。今回は、その様子をレポートいたします。
※会場が3会場に分かれていたので断片的な取材となっております。また取材時間の関係で17:00以降開催されたセクションは写真のみとなります。予めご了承ください。

1.モデル犬を使用した実演を中心に行う『テクニカルセミナー』会場:3F・KFC ホール


シニア犬へのトリミングの経験が豊富な講師陣が、実際に現場でも行っているさまざまな工夫・テクニック・注意点をレクチャーしました。
※モデル犬を使用する講演は、若い犬に協力していただいているそうです。

シニア犬のトリミングの基本
髙木 美樹先生(TALL TREE.)


◆シニア犬に負担をかけず、安全にトリミングするにはどうしたらよいのか。シニア犬に対する考え方や予約のとり方、シャンプー、ブロー、カットまで、シニア犬のトリミングの基本を、モデル犬で実演しながら解説されていました。



「シニア犬はとにかく早く終わらせてあげる」とおっしゃる髙木先生。
その対策として紹介されたのは、レジの近くでよく見かける店員さんを呼ぶベル。その隣に「生きものを扱っているので、すぐに対応ができないことがあります。」といった内容の表示をしているそうです。生体を扱うということは何が起きるかわかりませんし、シニア犬や病気をもったわんちゃんなどもいますね。「もし、トリミングされているのが自分のコだったら...」と思うと、ベルを押すのを躊躇する飼い主様もいらっしゃるようです。そして、トリミング中30分間は電話に出ない(その間に爪切り等を終わらせる)など時間を決めるそうです。そして、そのトリミングの場面を飼い主様にも見てもらうのだそうです。



シニア期になると人間と同様わんちゃんも足腰が弱くなってきます。そんな時はトリミングテーブルにシリコンマットを敷いてあげるそうです。



さらにシニアとなるとテーブルではなく床でトリミングをするなど、そのコに適したトリミングを行うそうです。

シニア犬を一人でトリミングする時の注意点
高原 敬子先生(フリートリマー)


◆シニア犬を一人でトリミングするのはリスクを伴います。どうしても一人でトリミングをしなければいけない場合、何を準備してどうしたら安全に行うことができるのか解説されました。



出張トリミングをしているという高原先生。もうトリマー歴は30年となるそうです。出張トリミングですと、誰がご飯をあげて、誰がおやつをあげるのかを訪ねると、そのお家の生活背景がわかるそうです。飼い主様とよくお話することが大事だそうで、特にシニア犬は体調については絶対聞いた方がいいとのこと。すばやく、綺麗に満足してもらえるトリミングをし、改善点を探しながら家でもできるケアを飼い主様へも指導するのだそうです。



また、カットに関しては「くずれないトリミング」を意識されているとのことで、「空き時間にぐちゃぐちゃに触っていいですよ。ドライヤーで風をあてても大丈夫。」とおっしゃっていました。わんちゃんが家で動くということを考慮してカットされていました。また、毛が伸びるスピードを考えてトリミングをすれば、カットは時間がかからないのだとか。



道具の紹介もありました。良い道具(高価なものなど)は使わず、やはり自分が使いやすいものがいいのだそうです。

シニア犬の関節を動かす時の注意点
石井 あゆみ先生(leaf dog)


◆シニア期に入ると、これまでより関節が動かなくなり、関節に病気を抱えるコが増えてきます。トリマーが気付かず、無理な動きをさせないようするために知っておきたい注意点を、モデル犬を使用しながら解説されました。



とにかくわんちゃんの爪が大好きで、トリミングをしたわんちゃんの爪を見ると愛おしく感じるという石井先生。「爪を定期的に短くすることは長生きの秘訣!」なのだそうですよ。



「わんちゃんに負担をかけるやりがちな脚の曲げ方」も紹介。イメージとしては、飛節と坐骨端をあわせるように上げるといいのだとか。自分がどんな足の上げ方をしているのか客観的に見てみることは大切だそうです。また、わんちゃんは不快に感じるとその部分を見るので、そのサインに気づかず進めてしまうとトリミングがイヤイヤになってしまうのかもしれませんね。



わんちゃんがバリカンや爪切りの時などに3本の脚で立つことはとても疲れ、負担がかかるそうです。そんな時、写真のようにわんちゃんを抱えてトリミングをしてあげると、わんちゃんがトリマーさんへ体重をかけることができるので負担が減るのだそうです。


病気を抱えるコをトリミングする時の注意点
伊佐 美登里先生(フェリス動物病院)


◆とくに動物病院でトリミングをする場合は、寝たきりのコや病気を抱えるコを施術する必要があります。そんな通常のトリミングが難しいコたちにはどう対応していったらよいか。モデル犬を使用しながら、エアークリッピングの活用も交えて解説されました。
(※取材時間の関係で写真のみ)



2.各分野の専門獣医師による『獣医学セミナー』会場:10F Room101


獣医師から専門知識を学ぶことが少ないトリマーのために、各分野の専門の獣医師が、最新の正しい情報をレクチャーしました。

シニア期の体の変化とトリミング時の注意点
箱崎 加奈子先生(ペットスペース&アニマルクリニックまりも)


◆シニア期に入ると、体にさまざまな変化が現れます。これまでと同じようにトリミングをして思わぬ事故にならないように、トリマーが注意すべき体の変化について解説されました。



わんちゃんはシニア期に入ると体の変化(体型が痩る、太るなど)が現れます。
筋力の低下により体が細くなるなど、長時間立てなくなりトリミングの際にも注意をしなくてはなりません。
若い犬とは違い、シニア犬の作業の難しさ、犬への負担、日常の手入れの大切さを理解していただくためにも、飼い主様にもトリミングのレッスンを実施、見学や、写真・動画のアップをするのだそうです。

また、トリマーと獣医師が連携(0.5次医療)することで、「病気の早期発見」、「疾病のケア」、「予防」、「健康寿命を伸ばす」ことができると考えるとトリマーさんはとても重要な役割だと感じました。

シニア期にかかりやすい病気
箱崎 加奈子先生(ペットスペース&アニマルクリニックまりも)


◆人間と同様に、犬もシニア期にはさまざまな病気にかかりやすくなります。犬種によっては、先天的にかかりやすい病気もあるため、トリマーも事前に知っておきたい、さまざまな病気について解説されました。



こちらも箱崎先生の講演となります。人間同様、わんちゃんもシニア期に入ると病気になりやすくなります。犬種や遺伝により先天的にかかりやすい病気もあるようです。ダックスフンドや、トイ・プードル、シー・ズー、フレンチブルドッグ、ビーグルに多いといわれている「椎間板ヘルニア」。ミニチュア・ダックスフンドですと、発症率は40~50%になのだとか。愛くるしい胴長短足ボディですが、その特徴的な体つきから他の犬種に比べて、特に抱っこの方法など普段から腰に負担がかからないように特に気を付けてあげなくてはいけない犬種もいるのですね。

シニア期のオーラルケアの注意点
戸田 巧先生(とだ動物病院)


◆犬のオーラルケアは一般的になってきていますが、まだまだ若いころにケアを怠っていたため、シニア期に入って口腔疾患を抱えるコがたくさんいます。そんなコたちに対して、トリマーはどう対応し、飼い主さんにアドバイスをしたらよいか解説されました。



口腔疾患と言われている中で皆さんもよく耳にする「歯周病」についてお話されていました。歯周病は唾液の分泌率がとても重要なのだそうです。唾液は口腔内を守りますので、その唾液が減ると歯周病になりやすいのだそうです。また、「重度歯周炎」となると顎の骨がもろくなってしまい折れてしまう可能性もあるのだとか。とても恐ろしいですね。
一度治療してもケアを放置すると歯石や歯垢は再び溜まっていきますので、再発防止の為にも日々の歯磨きはとても重要ですね。

シニア期の栄養学と飼い主へのアドバイスポイント
徳本 一義先生(ヘリックス)


◆シニア期に入ると、必要となる栄養や与える量も変わってきます。病気にもかかりやすくなるため、これまで以上に栄養管理が大切です。そんなシニア期の栄養学的な知識や、飼い主さんへのアドバイスポイントを中心に解説されました。
(※取材時間の関係で写真のみ)




3.人気店の経営者や各分野の専門家による『マネジメントセミナー』会場:10F Room103


トリミングサービスは、やるべきことをしっかりやっていれば、ちゃんと利益が出る業種です。では経営者は何をやるべきなのか、人気店のオーナーや専門家がそのノウハウをレクチャーしました。

シニア犬市場とマーケティングのポイント
藤野 洋先生(JVCC)


◆実際にシニア犬はどれくらい増えていて、市場は今後どうなっていくのか。これからのサロン運営に必要な、マーケティングの基礎知識についてポイントを解説されました。



ペットビレッジ動物病院 代表獣医師の藤野先生です。マーケティングの基礎知識として、まず、自社の分析についてお話されていました。また、自社のアピール方法として、今まで藤野先生が実践されてきた「地域のコミュニティーラジオ局での情報番組の放送」や、「ケーブルテレビでの宣伝方法」などについてのお話もありました。そして、現代的なのがインフルエンサー広告。TwitterやInstagramなど、動画も投稿ができるという点がビフォーアフターを見せやすく、とても有効的なのだそうです。現代では、スマートフォンなどインターネットで情報収集がしやすくなり、TwitterやInstagramはよく使用されているアプリケーションなので、様々な飼い主様にアピールしやすい方法だと思いました。

自店はどのように戦略立てるのか導きだすための、自社の強み・弱み・機会・脅威について表を用いて説明されました。自店の強みを最大限に生かすには...、脅威を自店の強みでチャンスに変えるには...、また自店の弱みが原因で機会損失を回避するには...、最悪の事態を回避するには...、これらの内容を表にまとめ分析していくのだそうです。


シニア犬対象の関連サービスと関連商品
藤野 洋先生(JVCC)


◆シニア犬市場では、現在はどのような関連サービスが実施されていて、どのような関連商品が発表されているのか。導入を検討すべきサービスや商品について解説されました。

こちらも藤野先生の講演です。現在、犬の高齢化が進んでいるといわれています。また、平均寿命も14.19歳と、2010年~2015年までで、4歳ほど上がったそうです。その要因として、「獣医療の発達」、「食事の品質向上」、「生活環境の向上」が挙げられました。中高齢期~高齢期に入ると、健康維持・病気治療・介護・終活などがあり、それに伴い動物病院へ通ったり、フードを変えたりなど飼い主様のニーズも変わっていきます。そんなとき、どのようなサービスや商品があるのか紹介されていました。ペットの長生きは飼い主様にとっても一番の願いだと思います。その為にも様々なサービスや商品を、飼い主様にとって身近なトリマーさんからも紹介できるのではないかと、とても考えさせられる内容でした。


シニア犬の飼い主への接客時の注意点
中島 秀輔先生(ワンズアップ)


◆飼い主さんは、シニア犬であってもこれまで通りのトリミングを依頼してくることが多くあります。そんな飼い主さんたちに対して、どう接客していったらよいか解説されました。



シニア犬のトリミングで、ダックスフンドなどのカット犬ではないわんちゃんは飼い主様自身でシャンプーができるかもしれませんが、シニアプードルは毛がのびるとなかなか飼い主様自身でトリミングをすることはできません。そんな時に頼られるのが、トリマーさんとなります。現在のアクティブシニア(飼い主様)の特徴や、中島先生のトリマー時代のエピソードを交えて「トリマーさん目線」、「飼い主様目線」で例えながらお話されていました。とてもわかりやすい解説でした。

出張トリミングをする時の注意点
杉原 真理先生(ペットケアステーション大阪)


◆犬の体力が衰え寝たきりになってしまうと、自宅まで出張するケースもあります。普段とは違う環境で、事故なくトリミングをするにはどうしたらよいか解説されました。



杉原先生の勤務先にも、シニア犬の扱い方に困るスタッフがいるのだとか...シニア犬を初めて触るトリマーからよく受ける質問や、シニア犬に限らず普段の抱っこなどお世話での注意点についてお話されていました。また、若い犬だからと安心するのではなく、「年齢より病気がある犬」もリスクがあるとお話しされていました。そして、スタッフがいない時には飼い主様にも手伝っていただくそうです。頼むとすんなりと手伝ってくださるそうですよ。


万が一の時のための対応のポイント
祖一 俊介先生(西武ペットケア)



シニア犬のトリミングは、施術中のケガや亡くなってしまうといったリスクを抱えることになります。万が一、事故が起きてしまった時はどう対応したらよいか解説されました。
(※取材時間の関係で写真のみ)





トリミング用品の特別販売コーナー 会場:3F・KFC ホール前




こちらはトリミング用品の特別販売コーナーです。今回も14つの企業が出展されていました。






知識や工夫が豊富に詰まったセミナーでしたね!
特に、シニア犬のトリミングは普段よりも更に神経質になるかと思います。そんな中で、今回セミナーでもレクチャーされた、病気についての知識、トリミング時の注意点などを身に付けることにより、シニア犬に限らずわんちゃんへの負担や事故を減らすことができるかもしれません。また、飼い主様が気付けなかった体の異変に、トリマーさんが気づいてあげることは、とても重要なことだと感じます。
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