移動式トリミングカー「SAN-PET」

投稿日時 2012-06-18 | カテゴリ: 製品情報

移動式トリミングカーの最新モデル「SAN-PET」
日本のトリミングカーと言えば、TOYOTAのハイエースやNISSANのキャラバンのような比較的大型の車をベースとする場合が多いが、この製品はダイハツのハイゼットをベースとした軽自動車仕様になっている。>

都市部での道路事情や駐車スペース、女性メインの職業なので「運転のしやすさ」などを考慮した。また車体価格を下げることで、購入の初期投資を抑える狙いがある。当然ながら軽自動車のメリットでもある燃費性や自動車税などの維持費削減も期待できそうだ。




まず外観だが、作業スペースを広くとるために軽自動車の制限寸法を越えないギリギリのサイズで構成されている。車両以外のBOX部分は断熱素材を使用。炎天下でも快適な環境を確保できるようだ。(画像クリックで拡大)



車体のベースカラーは白。これはオプションで好みのカラーチェンジが可能だ。街で見かけるオシャレな移動販売車のようなオリジナル性の高いカラーリングや、ロゴマークなどの塗装・車体用ステッカーなどもメーカーで対応してくれる。




正面向かって右側面には、ドライヤーや照明などの電力を供給する発電機とその燃料タンクへアクセスできるドアを設置。給油の際に一緒に燃料補給が出来る。




BOX部分の窓には網戸を取り付けている。通気性を保ち、窓を開けてトリミングしても毛が外に出ていかない。




作業スペースへの入口はBOX後方に。開きドアは網戸を含む二重構造でさらに二重ロックと安心設計。







入口は高さがあるため踏み台(ステップ)が設置されている。画像はオプションになるがボタン1つで出し入れできる電動式スライドステップ。多少ガタつくかと思いながら踏んでみたが想像以上に安定感があった。メーカーによると大型犬を抱えて乗ってもまったく問題ないそうだ。



運転席からバックミラーを使うことができないため、入り口上部にはバックモニター用のカメラを設置。使い道のなくなったバッグミラーは液晶モニターになっている。サイドミラーにもカメラを搭載。運転や駐車時の死角を減らすことが可能になった。



>>つづいて内部の様子









次に作業スペース内を説明。
基本となる設備は「循環式ドッグバス」「昇降式トリミングテーブル」「ホースドライヤー」になる。トリミングルームは小型車でありながら広く感じた。2人で作業できる広さを想定しており作業スペースの高さは172~3cmまでの身長なら大丈夫とのこと。




上段:
(左)ドッグバスは大型犬も対応可能なサイズ。独自の技術を利用しプロパンガスを使用せずにお湯を沸かす。これにより取扱いが危険だったプロパンのガスボンベをトリミングカーから取り外すことが可能になった。

(中)ゴミ受けはプラスチック製。大きめなので毛が溜まっても目詰まりしにくい。薬浴も可能にする蓋つき

(右)シャワーヘッドが2つあるのは、循環式のバスタブなので1つは清水用、もう1つは循環水用になっているためだ。循環式は例えばシャンプー前の濯ぎで使用した水を1回目のシャンプーを濯ぐ際に再利用し、2回目のシャンプーで清水を使う。これにより水道代を抑えるメリットに加え、貯水量に制限があるトリミングカーでもシャンプーの回数を大幅に増やすことが可能になる。

下段:
(左)循環時に水を再利用するための特殊フィルターが確認できる窓

(中)助手席には貯水している水の温度を確認できるパネルを設置。一定の温度を保つことができるのでシャワーが熱すぎたり冷たすぎるようなことはないようだ。

(右)注水口と排水口。タンクへの注水バルブには家庭用のホースから簡単に接続できる。汚水の排水時は特殊フィルターで環境にも対応。




トリミングテーブルは昇降式。足でペダルを踏むことで高さを自由に変更できる。テーブルの裏側にはコンセントを設置してあるのでバリカンやハンドドライヤーの電源はここから取ると便利。
最初からリーシュも下がっているので動きまわる犬でも安心安全。



オプションでついていたドライヤーはホース式になる。国内メーカー製「ペッカリー」なのでいざと言うときの製品メンテナンスも安心だろう。ホースの収納はカーテンのレールのようなものからワイヤーで吊るしているため非常に簡単で邪魔にならない。しかしこの仕様だとフレキシブルで使いやすいホースドライヤーの特徴を発揮できないので最初は慣れが必要と思われる。




収納はドッグバスの上と横、トリミングテーブの横になる。トリミングテーブルの横に関しては道具置きとしてでなくサブテーブルとしても利用可能だ。




その他の設備を見てみると、天井に網戸付きの小窓が付いている。ファン付きの換気扇に変更もできる。照明は天井部とドッグバス上の収納に2つ、そしてサブテーブルの横にある発電機の操作パネルの上に1つあった。



今回取材した車はあくまでモデル車であって、要望次第ではまったくオリジナルのトリミングカーを作ることができる。
ドッグバスやトリミングテーブルのサイズ変更や位置変更はもちろん、このトリミングカーを製作している会社が自動車開発系のエンジニアが多く在籍する会社なので、車体自体の改造も内容によっては可能となっている。軽自動車サイズでありながら広い作業スペースや水・電気等の容量が十分確保されているのはエンジニアの方々が日々研究と改良を加えた結果なのだ。

また、メカニックな部分だけでなくアフターサービスも充実している。一般の車両ディーラー(車販売店)にはできない開業や開業後の支援、研修も希望により提供している。興味がある方は色々と質問してみるとよいだろう。

肝心の料金は、現在(2012年6月時点)考慮中とのことだったが、もともと独立志向のあるトリマー向けということで最初の初期投資をかなり低めに設定する予定のようだ。一般的な相場に比べ3分の2から2分の1にするという話だった。また一括購入だけでなくレンタルで月々の負担も軽くなるプランなども準備中とのこと。



お問い合わせ
株式会社グローバルノーツジャパン
TEL:03-5285-0035
FAX:03-6326-4240
HP: http://trimming-car.jp


6/19修正



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