埼玉県のミッキーさんからの質問

投稿日時 2008-08-13 | カテゴリ: 答えて獣医さん

この前、テレビでワンちゃんの熱中症が増えていると言っていました。今月、我が家もラブラドールのシュガーを連れて旅行に行く予定なのですが、万が一熱中症になってしまった場合の対応策を教えてください。

【回答】
ミッキーさんこんにちは。ご家族でご旅行とはうらやましいですね。

さて、ワンちゃん連れの旅行、特に夏の場合は何かと気を使うことが多いです。
まずワンちゃんの夏の事故でダントツに多いのは、そう熱中症(熱射病、日射病)ですね。

ワンちゃんは寒さに強く、暑さには弱い動物です。
なぜなら、ワンちゃんには、汗腺がないため、体温が上昇したとき、人間のように汗を出して体温を下げることができません。ワンちゃんは口をあけて空気を体内に入れたり、出したりすることにより、体温を調節します。

そのため、温度が高く換気のよくない場所に置かれたり、暑い日に直射日光を浴び続けたりすると、体温は急激に上昇して、そのまま下がらなくなります。

万が一、熱中症(熱射病、日射病)になってしまったときの応急処置としては、すぐに水をかけたり、水をいれた浴槽につけたり、水でぬらしたタオルを体にかけたりして、体温を下げる工夫をします。

口のよだれをぬぐって、呼吸しやすくしてやり、犬が水をほしがったら、どんどん飲ませてあげてください。風とおしのよい場所に移すか、それができない場合には、窓をあけるなどして、換気をしてあげることも大切です。

 体温が下がってくれば一安心ですが、内臓が高熱で障害を起こしていたり、消化管が熱で炎症を起こして、下痢などを起こし、しばらくしてから再びショック状態に陥って死亡してしまう例もあります

。熱中症にかかったら、的確な応急処置を迅速に加えて体温を下げた後、早めに近くの動物病院に搬送してショック防止の処置などの対症療法を行ってもらうようにしましょう。

そのほか、ドライブ中の注意点を下記にまとめてみました。

【注意点】
?車酔いさせないために
 出発の朝は念のため、朝ごはんは抜いておきましょう。車中、ワンちゃんが平気なようなら少量ずつあげてみてください

?ワンちゃんが乗る場所
 安全のためにワンちゃんの場所は、カーゴルームでクレートに入れておくのが理想ですが、無理なら後部座席でワンちゃん用シートベルトを着用して座らせておきましょう。これで、急ブレーキ・急カーブのときでも安心です。

?休憩はマメに!
 いくらクーラーの効いた車内であっても、ワンちゃんの気分転換のために1?2時間おきには休憩をとりましょう。その際軽いお散歩や水分補給も忘れずに!

以上が基本的ではありますが、最も大切な注意事項です。

まずは上記のことを注意して、そして楽しい旅行にしてくださいね。



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