
「動物病院 &トリミングサロン向け ハッピー経営のための応援ブログ」
投稿日時 : 2025-10-28 11:40:44 (21 ヒット)

財務戦略として、現預金を潤沢に持つことは経営者の重要な仕事です。その財務戦略を実現する上で、悩ましいのが、「節税をどうするか」ではないでしょうか。
例えば、税理士と打ち合わせをする際、「いかに税金を少なくするか」という議論になることがあります。節税のためにあの手この手で利益を圧縮する話です。税務会計としては、それが王道ですし、当たり前の話かもしれません。出ていく現金を少なくすることは理に叶っています。
一方、節税にはデメリットもあります。貸借対照表(BS)の右下の利益剰余金がなかなか積み上がりません。金融機関というのは、利益剰余金の額を必ずチェックしますので、利益剰余金がなかなか積み上がっていない決算が2期も3期も続くと、金融機関の評価はなかなか高まりません。すると、イザというときに金融機関の援助が得にくくなりますので、(成長著しいときは)現預金がショートしたり、黒字倒産のリスクが高まったりしてしまいます。
したがって、「いかに税金を少なくするか」という節税型決算の考え方だけではなく、「いかに金融機関の評価(信用)を高めるか」という調達型決算の考え方も大切です。
それでは、あなたが経営者であるならば、ご自身の人生観や事業計画はどのように目論んでいますか?
そろそろFIRE(Financial Independence, Retire Early)して、「経済的自立」と「早期リタイア」を手に入れようとお考えの経営者の場合は、積極的な成長戦略をとる必要が無く、これ以上の資金調達が不要であれば、「節税型決算」の財務戦略が正解だと思います。
一方、成長意欲旺盛であれば、僅かな節税で喜んでいる場合ではなく、イザというときに金融機関の援助が得られるように、しっかりと利益を出し、しっかりと税金を払い、残った純利益を帳簿上に積み上げる必要があります。成長意欲があるのなら、事業規模の小さいときから、利益剰余金(≒信用)を積み上げる「調達型決算」の財務戦略が正解だと思います。信用が高まれば、資力の数倍の資金調達が可能で、現預金を潤沢に持ったその先は、本業へ必要な投資をし、生産性や収益力を高め、さらに利益剰余金(≒信用)を回収&積み上げて、成長を繰り返していくことが可能です。

このようにレバレッジ(てこ)が掛けられることが、「調達型決算」の醍醐味です。
あなたの会社の財務戦略は健全ですか?
経営者の人生観や事業計画にフィットした財務戦略を採られることをおすすめします。
あなたの会社が100年続きますように・・・
そして、
トリミング業界と動物病院業界がますます繁盛しますように・・・
【まとめ】
・税務と財務は別物
・節税ばかり考えている様では、利益剰余金や会社の信用は高まらない
・金融機関は、利益剰余金の多寡を必ずチェックする
・「節税型決算」では成長できない
・「調達型決算」はレバレッジ(てこ)が掛かり成長が加速する
・事業計画に合わせて税務と財務を最適化できるかどうかが経営者の腕の見せどころ
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株式会社フクノカミ Fukunokami Consulting Inc.
〜 中小企業が100年繁盛するために 〜
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